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2008/02/05(火) 簿記の日

 本校加盟の(社)全国経理教育協会が、2月10日を「簿記の日」として
制定しています。これは、日本における西洋簿記学の最初の文献「帳合之法」
が1873年(明治6年)2月10日に発行されたことにちなんでいます。
「帳合之法」は「Bryant & Stratton's Common School Bookkeeping, 1861」
を福澤諭吉が翻訳したもので、当時はまだ「簿記」という訳語がなく、商店
などに用いられる「帳合」の語を用いたとされています。

 「簿記」という語が最初に使用されたのは、明治6年に大蔵省が出版した
「銀行簿記精法」です。簿記は bookkeepingの訳語で、「ブッキーピング」
という発音の第1アクセントと第2アクセントの音を漢字に当てたものとも
いわれています。

 簿記とは、企業の経営活動を一定のルールにしたがって記録・計算・整理
する方法です。簿記は、単式簿記と複式簿記に分類されますが、一般に簿記
という語は複式簿記のことを指します。単式簿記は家計簿のように記録する
方法で完全とはいえません。これに対して、複式簿記は包括的体系的に記録
する方法で完全な簿記といえます。

 簿記は、その記録の方法に特徴がありますが、簿記を初めて学習する方に
とって、特に難解なものが「借方」と「貸方」の概念でしょう。簿記では、
集計しやすいように記録するため、借方と貸方(帳簿の左右)に分けて記帳
します。その方法は、単なる備忘記録のための方法にとどまりません。文豪
ゲーテが「簿記は人類が発明した最高のもののひとつである。」と賞賛した
ように、人間が陥りやすい誤りを防ぐ方法が随所に工夫されています。

 「メモ・ノートのとり方」のコラムで述べたとおり、人の記憶は完全では
ありませんから、忘れたことがらを思い出せるようなシステムが求められま
す。また、詳細な事柄だけでなく大所高所から見ることのできるものでなけ
ればなりません。簿記は、借方記入と貸方記入という貸借複記(二面的記録)
によってシステムが完成しています。しかし、そのシステムを運用するため
には、複式簿記のもつ独特の記帳方法を理解するだけでなく、合理的・瞬間
的に処理できるように、ある程度の訓練が必要です。
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安木屋ビジネス専門学校
副校長 安仁屋 雅秀
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