ホーム > 副校長メッセージ > コラム目次 > コラム

2007/05/31(木) 議会における議事手続きの発達

 議事法は、英国議会で議事を進めるための規則や慣習から築き上げられて
きました。

 英国議会における議事手続きの発達は、その多くが16世紀後半から17
世紀へかけて見られました。1547年以降、下院の議事日誌が書記により
発行され、議事手続きに関する先例集として確立していきました。同日誌は、
1623年頃、下院の公式の文書として認められるに至りました。

 同じ時期に、議事手続きに関して次の書物が著されました。

  1583年「英共和国について──英国における統治方法または政策」
        トーマス・スマイス卿 著
  1689年「議事法」G・ペティート 著

 ペティートは議事手続きに関する下院の議事日誌から引用していますが、
以下の例は議事法の斬新的な発達を示すものであり、今日の諸規則の初期の
表現であることがわかります。

【一時に1つの議題:1581年】
 ある議案が提出された場合には、その議案の取り上げが決定されるか、さ
もなければ、他の議案が取り上げられるまで、議員の一般的な同意によって
保留されなければならない。

【独立する見解に交互に発言権を認めること:1592年】
 議長は、発言を求める者に対して、賛否いずれの立場であるかを尋ねなけ
ればならない…。次に、その発言者と反対の立場の者に発言を認めることが
規則とされた。

【議長は常に反対投票をもとめなければならない:1604年】
 議案については、賛成票と同じく、反対票もとらなければならない。

【審議の際の礼儀および個人攻撃排除:1604年】
 議題からはずれ、個人を攻撃するものは、議長が制止すべきである……。
罵りや辛らつな言葉は用いるべきでない。

【議案を検討中の議題の内容に限ること:1610年】
 発言者の演説が議案に関係せず、他の議員が非難の声を発する場合には、
議長は、発言を封じることが規則である。

【議案の分割:1640年】
 議案が2以上の部分からなり、議員がその一部を取り上げるが、他の部分
は取り上げないと思われる場合には、これを、2以上の議案に分割すること
ができる。

【参考文献】ロバート議事規則研究所発行 安藤仁介訳 「ロバート議事規則」
[前] [HOME] [次]
安木屋ビジネス専門学校
副校長 安仁屋 雅秀